「震災で失われた小さな命をしるす癒しの絵」

動物の命は、人間と等しく大切です。

日本で起きた3月11日の強い地震では、大勢の人の命が失われました。
その他にも、「人命第一」の考えによって、たくさんの動物たちの命も、避難中に犠牲となりました。
日本の芸術家たちと台湾や海外のイラストレーターや画家たちが約百人集まって、被災者の方たちから希望を伺い、
その心の傷を癒す手助けになれば…と、最愛のペットたちを絵の中に蘇えらせました。
本日から、新光三越百貨店中山店に於いて「芸術で癒す」というテーマで展示されています。

企画者のうささんは、日本の絵本画家で、
二年前の3月11日の大震災の後、被災地でボランティア活動を続けるうち、津波で失われたペットたちの飼い主さんたちの心の痛みを感じ、
数多くのイラストレーターや画家たちに声をかけ、ペットたちの生前の様子を、絵画として残すことを思い立ちました。

イラストレーターで画家のふくだいわおさんは、Aさんのお家の「コロスケ君」というペットを描きました。
Aさん夫婦は、飼っていた柴犬のコロスケ君と一緒に避難しました。
しかし、避難所の二階には犬を入れることができないため、一階の柵に結び付けました。
でも、津波は避難所の一階を襲い、津波が引いた後で、車の瓦礫の上に、コロスケ君の遺体が発見されました。
Aさん夫婦は、とても自分を責めました。毎年、3月11日には、コロスケ君を埋葬した場所で、御霊を弔っています。
コロスケ君の絵を見ると、心が癒されるような想いがするそうです。

主催者の「涵芸術」によると、動物たちの絵は、巡回展を終えた後、被災者の方たちの元に贈られるそうです。
台湾の作家による作品は、国や人種を超えた震災への悼みの想いを日本に残すため、
被災地の希望施設などに寄贈する予定です。