今年2012年3月から始まった「震災で消えた小さな命展1」も、7月に無事終わりました。

その後、8月末から、また新たに、「震災で消えた小さな命展2」が始まりました。
今回は、来年2013年9月末までと、約1年間、日本全国、海外などを巡回します。
パート2では、震災で亡くなった動物を描いて欲しいという方も、前回のパート1より倍近く増え、
94名もの作家(2013年7月から1名、9月から2名増えて、97名となります)が参加してくださいました。


「震災で消えた小さな命展」には2つの目的があります。

一つは、申し込まれた被災者の方に絵をプレゼントすることで、
亡くなった動物の心と、残された人間の心をつなぎたいという目的です。

飼い主さんは、自分だけが助かってしまったと責めている方がたくさんいらっしゃいます。
泥水の中から見つけ出した亡くなった動物の姿が目に焼きついてしまい、
元気な頃の動物たちの姿を思いだすことが出来ない方もたくさんいらっしゃいます。

大好きな飼い主さんが、自分がいなくなってしまったことで苦しんでいたら、
亡くなった動物たちはとても心配になっていることと思います。

私たちが描く絵で、その二つの心をつなぐことができたら…と思っています。


そしてもう一つ、
『動物も人間と同じ命、大切な家族だ』ということを伝えたいという目的があります。

被災地で亡くなった動物たちの中には、
彼らがもしも人間だったら、確実に助かっていた命もたくさんありました。
アイディアひとつで、救えた命がたくさんありました。

申し込みをして下さった方たちから、
「動物も大切な家族なんだということを、多くの人に伝えてください」
「亡くなった動物たちの命や私たちの悲しみが、これから先繰り返されないでほしい」と、
被災地で私は託されました。

避難所によって、判断する人間によって、目の前にいる動物たちの運命が決められてしまいます。
例えば、人間は安全な高所へ避難していいけれど、
動物は危険な低地でつないでおくようになどといったおかしな規則を、
考え直してもらえたら、と思うのです。  

目の前の動物の運命を決める立場になった方が、その小さな命の行き先を判断する時、
「震災で消えた小さな命展」を思い起こしてくれることを願います。

これから先、いつ、どこで、同様な災害が起きるかわかりません。
被災地以外の各地で巡回するのは、このような理由があります。


『震災で消えた小さな命展』はこのような思いを込めてすすめています。
ご理解いただけたら、うれしいです。



                            2012年11月  「震災で消えた小さな命展」代表/うさ


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